クロススタイル
熱血ボディ理論Vol.006
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野球のコツと正しいトレーニングを学ぼう
〜Vol.6 投球フォームの指導方法〜
 今回は投球フォームを指導する際の注意点についてお話します。小学生を指導する場合、特に私が注意するのは、まず①「できる限り言葉を使わず、お手本を見せる」。小学生はとても素直で従順ですから、言われたことを素直に実行しようとします。これはとても良いことなのですが、悪い指導も素直に受け入れてしまうことになります。例えば「腕を上げて投げなさい!」、「もう少し胸を張って投げなさい!」というような指導をして、お子さんが極端に腕を上げた状態で投げたり、無理に胸を張ることを意識した投げ方となったり、アンバランスな投げ方をしてしまったことはないでしょうか。指導者の方は、図1に示す、加速期の肩、ひじの高さの修正やテイクバック動作の姿勢を修正させたいと「腕を上げなさい、胸を張りなさい」と指導したつもりだと思います。しかし、子どもは素直ですから言われたままを実行してしまいます。このようにお子さんに理解させる上で、「言葉」を使った指導はとても難しいということです。ですから私たちが指導する際は、まずお子さんの投球動作をビデオで撮影し、本人にそれを見せた後、お手本となる投球動作のビデオを見せ、自分のどこに問題があるのかご家族とともに話し合います。次に注意する点は、②投げている最中(加速期以降の動作)の肩やひじの位置を指導しないということです。一般に投げている最中(加速期)の肩とひじの位置は、図2のように両肩を結んだ線の延長線上にひじが位置します、この位置は、オーバースロー、サイドスロー、アンダースローの選手でも変わることのない関係にあり、体の傾きで肩、ひじの位置を調節しています。なぜこの位置を修正しないのかというと、一つは前回お話したテイクバック動作の姿勢がこの位置に影響するからです。つまり、投げる最中の肩とひじの位置が悪い原因は、テイクバック動作の姿勢が悪いことが考えられます。二つ目として投球動作は、テイクバック動作後、図2に示すように下半身、特に両股関節を中心とした体の回旋運動が肩やひじをムチのように動かしています。つまり、この部分で意識させなければならないのは、股関節と体の回旋です。肩やひじの位置を整えたり、意識させても、いわゆる「手投げ」となることを意識させてしまう結果になるからです。
 今回は、①できる限り「言葉」を使わず、お手本を見せる。②投げている最中(加速期以降の動作)の肩や肘の位置を指導しない。という2点についてお話しました。7月号でお話したように小学生での投球フォームは、まず「からだ全体を使って投げる」ということが基本です。予防としては体、特に股関節を柔らかくするということが必要でしょう。またフォームがいくら良いフォームでも過度な投球は、投球障害を起こしてしまいます。特に野球の上手なお子さんや好きなお子さんは、痛みをこらえて続けていることが多いようです。小学生での投球障害は、その後の野球人生に大きな障害を残してしまう場合があります。お子さんの体や運動の発達を見守りながら、共に野球を楽しめる環境が、お子さんにとって豊かな成長を促すものであると考えます。
 監修:島岡 秀奉 理学療法士
はじめまして細木病院の理学療法士の島岡です。私の主な仕事は、投球障害のお子さんの運動機能の検査として、体の柔軟性や筋力また投球のフォームなどをチェックし、ウォームアップ(準備体操)、クーリングダウン(整理体操)のストレッチまたはトレーニング方法などの指導を行っています。

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